これは、私が生命保険で後悔した話です。
そして同時に、助けられた話でもあります。
投資の大切さを学んだ、マネー講座
ひとり親向けのマネープラン講座を受けたときのことです。
投資の大切さを教わって「お金のことをちゃんと考えなきゃ」と前向きな気持ちになりました。
「でも、投資の仕方がわからないし投資資金も用意できないな」とも思いました。
希望者には、後日「個別相談」も受けられるとのことで、私も申し込みました。
個別相談で勧められた、保険の乗り換え
個別相談では、私の家計状況の相談を受けてくれました。
ファイナンシャルプランナーに相談できるのはとても心強いと思いました。
そして、今の保険を解約して、新しい保険に入るように勧められました。
勧められたのは、変額保険。
「運用しながら保証もあって、もしものときは子どもにお金を残せる」
「投資の仕方がわからないから、保険で運用してくれるのは一石二鳥だ」
——ひとりで子どもたちを育てる私には、本当にありがたい提案に聞こえました。
私は独身の頃、生命保険会社で事務職の仕事をしていましたが、疑いもしませんでした。
あの頃の私は「安心」が欲しかったんだと思います。
ただ、2つ引っかかったことがありました。
私が「運用も保証もあるんですね!」と言ったとき、相手の目が一瞬泳いだんです。
あのときの違和感を、よく覚えています。
あともう一つ、その時はコープ共済に加入していたのですが、これを解約して同じような医療保険に入り直す必要ってあるのだろうか?と思いました。
引っかかりつつも、結局勧められるまま、月2万円の変額保険と、掛け捨ての医療保険にがん特約をつけて契約しました。
支払いはきつかったけれど、「将来のため」と頑張って払い続けました。
そして正直に言うと、契約してからは安心できていたんです。
「これで、私に何かあっても子どもたちにお金を残せる」って。
手数料を知り、私には合わないと判断して解約
それから数年。お金の勉強をするうちに、私が入った変額保険が、
手数料が高く、加入者には有利ではないタイプの保険だと知りました。
今振り返ると、あの提案が本当に私に合っていたのかは疑問です。
投資の大切さを教えたあとに、「運用もできる保険」を勧める——
今なら流れが見えるけれど、当時の私には見えませんでした。
途中解約はお金が戻ってこないため、悩みましたが、思い切って加入から5年後、解約を決めました。
損をするだろうと覚悟していたのですが、ちょうど株式相場が良かったおかげで、結果はプラス5万円。
不幸中の幸いでした。
それでも、がん特約が2回適用された
ここで話が終われば「保険で失敗した話」なのですが、私の場合は続きがあります。
2019年、乳がんと診断されました。
このとき、あの掛け捨て医療保険のガン特約から、がん特約一時金金が下りたんです。
さらに2021年には子宮頸部高度異形成が見つかり、このときもがん特約一時金がおりました。
偶然がん特約をつけていた時期に2回も適用されることになりました。

結局、どちらも解約して、今は保険に入っていない
その後、医療保険も解約しました。
考えた末、「貯蓄が増えてきたから、医療費は、貯蓄から出せばいい」という結論になったからです。
また、乳がんの時に分かったのですが、高額医療の申請をしておくと、1ヶ月のうちに一定の金額以上は医療費が無料になります。
私の場合、毎日放射線治療に通ったのですが、途中から毎日0円になりました。
また、乳がんの治療では、高額療養費制度にも助けられました。
1か月の医療費の自己負担が、所得に応じた上限額を超えると、その超えた分が支給される制度です。
私の場合は、同じ月の放射線治療で限度額に達したあと、窓口での支払いが0円になりました。「高額医療があれば、そんなに保険んで備えなくてもいいんだな」とわかりました。
これは「保険は不要」という意味ではなくて、私の状況で考えた、私の選択です。
貯金の量も、家族構成も、リスクの感じ方も人それぞれなので、正解はひとつじゃないと思っています。
この経験から、私が思うこと5つ
振り返って私が思うことは、この5つです.
その場で契約を決めない。
無料の講座や個別相談は本当にありがたい存在だけど、そこでの提案が「自分の利益」と「相手の利益」のどちら寄りなのかは、その場では分かりません。無料のものは警戒したほうがいいかも。一度持ち帰って調べるだけで、見え方が変わります。
違和感は、大事。
「目が泳いだ」あの瞬間の引っかかりを、当時の私は流してしまいました。小さな違和感は、案外正しい。
自分で勉強することが、いちばんの保険。
私が保険の中身に気づけたのも、解約を判断できたのも、医療費貯金という選択にたどり着けたのも、全部あとから自分で勉強したからでした。
高額療養費制度がある。
日本にはありがたい高額療養費制度があります。ご自身の自己負担額を把握しておくと保険で補填する必要があるか貯蓄で賄えるか計画しやすいと思います。
付加給付が付いているか調べる。
健康保険組合によっては、独自の「付加給付」があり、高額療養費に上乗せして給付を受けられる場合があります。
内容や有無は加入先によって違うので、まずは自分が加入している健康保険を確認してみることをおすすめします。
娘たちにも、民間の医療保険を考える前に、勤務先の健康保険に付加給付があるか確認するよう伝えています。
おわりに
保険で後悔して、保険に助けられて、最後は自分で選び直した——という経験でした。
ただ、当時の自分を責める気持ちはありません。
あの頃の私には、あの「安心」が本当に必要だったから。
割高だったかもしれないけれど、いちばん心細かった時期を支えてくれたのも、あの保険でした。
もし今、講座や無料相談で保険を勧められて迷っている方がいたら。
その保険が良いか悪いかは私には分かりませんが、「今日は決めずに、一度調べてから」だけは、
あの頃の私に言ってあげたかった言葉として、置いておきますね。
※高額療養費制度の自己負担上限や付加給付の内容は、年齢・所得・加入先などによって異なります。最新情報は、ご自身が加入している健康保険でご確認ください。
※この記事は私個人の体験談で、保険の解約や加入をおすすめするものではありません。

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